3限目 性感染症を知りたい

性感染症とはこんな病気

ここでは、代表的な性感染症についての症状や治療方法、予防のしかたについてご紹介します。

尖圭コンジローマ

■どんな症状がでるの?
感染したあと3週間~8ヶ月ぐらいで、男性だと性器の亀頭部、包皮、陰嚢(タマブクロ)に、女性だと腟、外陰部に、また男性も女性も、肛門とそのまわりに、表面がとげとげしたイボのようなできものがで きます。
■病院でどんな診察・検査をするの?
病院で専門医がみればわかりますが、変わった形のイボの場合は、それを切り取って調べることもあります。
■治るの?
イボを切りとったり、レーザー治療をしたり、薬を塗ったりして治りますが、そのあと再発することがありますので、しばらく注意する必要があります。
■ほっといたらどうなるの?
2~3割の人は3ヶ月以内で自然に治りますが、悪くすると癌(ガン)になることがあります。
■予防はどうするの?
コンドームをエッチの最初から最後まできちんとつけることです。勃起したらすぐにつけてください。コンドームでおおえない場所(陰嚢や大陰唇など)にイボがふれた場合には感染することがあります。

性器クラミジア感染症

■どんな症状がでるの?
男性だと感染して1~3週間たったころから、おしっこの時に痛くなったり、尿道がかゆくなったりします。 女性だと、ほとんど症状がでないことが多く、知らない間に子宮や卵管に感染が広がって、妊娠で きなくなったりします。オーラルセックスでのどに感染したり、アナルセックスで肛門に感染することもあり、そしてさらに人にうつす可能性があります。
■病院でどんな診察・検査をするの?
性器や尿道を綿棒でこすって、そこにクラミジアがいるかどうかを検査します。男性では尿で検査することができます。
■治るの?
病院で抗生物質を注射したり、医師の処方した薬(抗生物質)を飲めば治ります。治療が終わっても、きちんと治ったかどうかを検査する必要があります。

非クラミジア・非淋菌性尿道炎

■どんな症状がでるの?
感染して1~5週間たったころから、尿道がかゆくなったり、おしっこの時に痛くなったり、膿(うみ)がでたりします。
■病院でどんな診察・検査をするの?
尿道を綿棒でこすって、あるいは尿で、どんな病原体がいるかの検査をします。クラミジアでも淋菌でもない場合にこの病名になります。
■治るの?
病原体の種類によって、それにあった薬(抗生物質)が出され、飲めば治ります。治療が終わっても、きちんと治ったかどうかを確認する必要があります。
■ほっといたらどうなるの?
副睾丸(精巣上体)がおかされて、精子を作る能力が弱くなります。
■予防はどうするの?
コンドームをエッチの最初から最後まできちんとつけることです。勃起したらすぐにつけてください。

性器カンジダ症

■どんな症状がでるの?
感染してから症状が出るまでの期間はさまざま(不定)です。男性だと、症状はでないことも多いですが、亀頭部がかゆくなったり、赤くなったりすることがあります。女性だと、外陰部がかゆくなったり、赤 くなったり、おりものが増えたりします。おりものはボロボロした白いチーズ状、ヨーグルト状、おかゆ状です。
■病院でどんな診察・検査をするの?
専門医が見ただけで診断のつくことが多いですが、性器を綿棒でこすって、そこにカンジダがいるかどうかを検査することもあります。
■治るの?
医師の処方した薬(抗真菌剤:カンジダに対する薬)で治ります。薬には、性器に塗る薬、腟に入れる薬、飲む薬があります。再発することもあるので、また同じような症状があったら、医師にかかりましょ う。
■ほっといたらどうなるの?
症状が続く、あるいは一旦自然に症状がなくなっても、また再発します。ほっといても治ることはありません。
■予防はどうするの?
コンドームをエッチの最初から最後まできちんとつけることです。勃起したらすぐにつけてください。 性器カンジダ症の原因は、エッチだけではありません。腸管などに感染したカンジダが、肛門から陰唇や腟に感染して症状がでることもあります。エッチの覚えがなくても、症状が見られる時には医師にかかりましょう。

淋菌感染症(淋病ともいう)

■どんな症状がでるの?
男性だと、感染したあと2~7日ぐらいで、おしっこをすると痛く、膿(うみ)がでます。ただし、痛みがなく感染に気づかない場合もあります。 女性だと、男性より症状が軽くて気づかないことも多いですが、知らない間にだんだん広がって、子宮や卵管がおかされたりして、妊娠できなくなることがあります。オーラルセックスでのどに感染したり、アナルセックスで肛門に感染することもあり、そしてさらに 人にうつす可能性があります。
■病院でどんな診察・検査をするの?
性器や尿道を綿棒でこすって、そこに淋菌がいるかどうかを検査します。男性では尿で検査することができます。
■治るの?
病院で抗生物質を注射するか、医師の処方した薬(抗生物質)を飲めば治ります。
■ほっといたらどうなるの?
男性だと副睾丸(精巣上体)、女性だと子宮や卵管がおかされて、妊娠できなくなったりします。
■予防はどうするの?
コンドームをエッチの最初から最後まできちんとつけることです。勃起したらすぐにつけてください。

ケジラミ症

■どんな症状がでるの?
感染してから症状が出るまでの期間はさまざま(不定)です。シラミが寄生している陰毛の生えた部分がかゆくなります。
■病院でどんな診察・検査をするの?
陰毛についたシラミ(あるいはシラミの産んだ卵)をつまみとって、顕微鏡でみる検査をします。
■治るの?
陰毛をそり、パウダー状の薬やシャンプー剤により治療します。
■ほっといたらどうなるの?
症状が続く、あるいは悪化します。ほっといて治ることはありません。
■予防はどうするの?
シラミは毛にくっついているのでコンドームでは防げません。症状のある時にはパートナーにうつさないように、エッチはしないで、まずきちんと治療を受けるようにしてください。症状が出る前に、気づかずにうつしていることもあるので、パートナーも検査を受けるとよいです。

梅毒

■どんな症状がでるの?
感染したあと3週間ほどすると、性器とか口の感染した場所に赤くかたいしこりやただれができ、その近くにあるリンパ節(足のつけ根やワキの下、首のリンパ節など)がかたく腫れます(第1期梅毒)。
そのあと3~12週ぐらいたつと、梅毒の病原体が血液の中に入って体中にまわって、熱が出たり、体がだるくなったりして、皮膚にピンク色のぶつぶつができます(第2期梅毒)。
ほっておくと、症状はなくなりますが、じわじわと体の中に広がっていきます(潜伏梅毒)。 第3期梅毒(10~30年)になると、心臓や血管がおかされて、血が流れにくくなったり、脳がおかされて、錯乱したり、麻痺(まひ)したり、痴呆になったりします。
■病院でどんな診察・検査をするの?
しこりとかただれているところを綿棒でこすって、梅毒の病原体がいるかどうかを検査したり、血液をとって、梅毒に対する反応をみます。必ずしも性器の内診をするとは限りません。
■治るの?
医師が処方した薬(抗生物質)をきちんと数週間飲むことによって治ります。
■ほっといたらどうなるの?
3ヶ月ぐらいすると、目にみえるいろいろな症状はなくなりますが、実はその間も梅毒の病原体は体の中でじわじわと広がっています。そして10年ぐらいすると、心臓、血管、脳などがおかされて、取り返しがつかなくなります。
■予防はどうするの?
コンドームをエッチの最初から最後まできちんとつけることです。勃起したらすぐにつけてください。

性器ヘルペス

■どんな症状がでるの?
感染した2~10日ぐらいあとに、男性だと包皮や亀頭、女性だと大陰唇や小陰唇がかゆくなったり、不快感がでたあと、痛みのある水ぶくれとかただれがたくさんできます。このときには熱もでます。
■病院でどんな診察・検査をするの?
水ぶくれとかただれているところを綿棒でこすって、ヘルペスウイルスがいるかどうか調べます。
■治るの?
ヘルペスに効果がある薬を病院で注射したり、抗ヘルペスウイルス薬を医師に処方してもらって飲めば治ります。
■ほっといたらどうなるの?
ほとんどの場合、とても痛くてほっておけるものではありません。そのままにしていても2~4週間で自然に治りますが、またでることがあります。
■予防はどうするの?
コンドームをエッチの最初から最後まできちんとつけることです。勃起したらすぐにつけてください。ただし、コンドームでおおえない場所(陰嚢や大陰唇など)に水ぶくれがさわったとしたら、そこに感染することがあります。

エイズ

■どんな症状がでるの?
エイズはHIV(エイズの原因ウイルス)に感染することでかかります。HIVに感染してから2~3週間ぐらいすると、軽い風邪のような症状がでます。こういう症状が数日~10週間ぐらい続き、ほとんどの場合は自然に消えてしまいます。その後数年~10年間ぐらいはなにも症状がありませんが、体の中でHIVはひそかに広がっています(この期間をHIV感染とかHIVポジティブといいます)。なにも治療をしないでいると、さらに進行し、微熱や下痢が続いたり、リンパ節が腫れたり、肺炎などを起こします。このような状態になると「エイズを発症した」「エイズになった」といいます。その後、下痢が続き、どんどんやせて、食事もできなくなって、ついには死んでしまいます。
■病院でどんな診察・検査をするの?
血液をとって、HIV(エイズの原因ウイルス)に感染しているかどうかを検査します。
■治るの?
エイズの進行をおさえる薬はありますが、完全に治すのは難しいでしょう。
■ほっといたらどうなるの?
薬も飲まずほっておくと、数年から10年くらいはなにも症状はありませんが、その間にHIVは少しずつ体をおかし、いろいろな感染症にかかりやすく、熱や下痢が続くようになり、やせていって、ついには死んでしまいます。
■予防はどうするの?
コンドームをエッチの最初から最後まできちんとつけることです。勃起したらすぐにつけてください。

細菌性腟症

■どんな症状がでるの?
感染してから症状が出るまでの期間はさまざま(不定)です。おりものがみられます。おりものは軽いことが多く、無症状のこともあります。
■病院でどんな診察・検査をするの?
性器を綿棒でこすって、そこに原因となる細菌がいるかどうかを検査します。
■治るの?
医師の処方した腟に入れる薬で治ります。治療が終わっても、きちんと治ったかどうかを検査する必要があります。
■ほっといたらどうなるの?
子宮がおかされることがあります。
■予防はどうするの?
コンドームをエッチの最初から最後まできちんとつけることです。勃起したらすぐにつけてください。

腟トリコモナス症

■どんな症状がでるの?
感染してから症状が出るまでの期間はさまざま(不定)です。男性だと症状の出ないことが多いですが、尿道がかゆくなったり、おしっこの時に痛くなったりすることがあります。女性だと黄色の泡状のおりものがみられ、陰部や腟がかゆくなったりします。
■病院でどんな診察・検査をするの?
性器や尿道を綿棒でこすって、そこにトリコモナスがいるかどうかを検査します。男性では尿で検査することができます。
■治るの?
医師の処方した薬(抗原虫薬)で治ります。薬には飲む薬、腟に入れる薬があります。治療が終わっても、きちんと治ったかどうかを検査する必要があります。
■ほっといたらどうなるの?
再発します。女性では月経のあとに再発しやすいです。ほっといて治ることはありません。
■予防はどうするの?
コンドームをエッチの最初から最後まできちんとつけることです。勃起したらすぐにつけてください。

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出典元:(財)性の健康医学財団